安定ヨウ素剤

今回の地震は各地で多くの被害をもたらしましたが、福島の原発事故では多大な被害が今なお続いています。

事故直後は正確な情報が入ってこない苛立ちや、憶測や過剰な不安からか、ヨウ素を服用すれば内部被曝が防げると、ヨウ素を含む医薬品を買い漁ったり、実際に服用してしまうケースもあったそうです。「町の薬局からヨウ素を含む医薬品が消えた」などと報道されたりもしていました。

放射性ヨウ素は体内に入ると、10~30%が24時間以内に甲状腺に集積するため、体内被曝を未然に防ぐために安定ヨウ素剤を服用しておき、甲状腺への影響を低減させようとする方法があります。身近に薬局で購入できるヨウ素を含む医薬品には、ルゴール液・ヨードチンキ・うがい薬・うがいスプレーなどがありますが、外用薬などで服用するものではありません。例えばルゴール液(日本薬局方複方ヨード・グリセリン)の1000ml中の成分は、日局ヨウ素12g、日局ヨウ化カリウム24g、日局グリセリン900ml、日局ハッカ水45ml、日局液状フェノール5ml。またヨードチンキ100mlでは日局ヨウ素6g、日局ヨウ化カリウム4gを70vol%エタノール中に含有しています。要するにそういった医薬品には、ヨウ化カリウム以外の成分が多く含まれていたり、アルコール度数がウォッカ並みだったり、やはり医療用の安定ヨウ素剤以外のものを服用するのは避けたほうがいいということですね。